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『明治維新の理念をカタチにした 前島密の構想力』刊行のお知らせ!!

 来たる5月上旬、つちや書店より、加来の新著『明治維新の理念をカタチにした 前島密の構想力』が、いよいよ刊行となります。

 突然ですが皆さまは、明治日本において、郵便の仕組みを築いた人物をご存知でしょうか。今日でも、1円切手に肖像が描かれているため、知らず知らずのうちに目にされている方も多いのではないでしょうか。その人物とは――そう、前島密(ひそか)です。
 前島は、“日本近代郵便の父”として知られておりますが、その功績は郵便というジャンルにとどまらず、海運、電信・電話、鉄道、教育、新聞など、非常に多岐にわたっています。さらには、明治維新の立役者である大久保利通に、江戸への遷都を進言したのも、前島だといわれております。
 このように前島は、単に“郵便の父”というよりも、“明治維新の理念をカタチにした人物”といえるのではないか、と加来は考え、長らく研究を続けてまいりました。これまでに、『郵政の父 前島密と坂本龍馬』(二見書房)を刊行いたしますとともに、前島密をテーマとした講演も、幾度も実施させていただいております。

 そして本年、前島密没後100周年を迎えるにあたり、加来は研究成果の集大成といたしまして、新著『明治維新の理念をカタチにした 前島密の構想力』を執筆させていただきました。タイトルの通り、本書のテーマは“構想力”です。前島が上記のような数々の偉業を成し遂げたのは、卓越した“構想力”を有していたからでした。

【近況報告/新刊】【著書/近著】明治維新の理念をカタチにした前島密の構想力(つちや書店)

 今でこそ、私たちが当たり前のように利用している郵便の制度ですが、明治初期に前島がその基礎を確立するまでは、日本には、郵便局や郵便切手すら存在しませんでした。古くから、信書や貨物を運んでいたのは飛脚(ひきゃく)であり、彼らを用いるには大金がかかり、しかも、既存のルートしか行き来しておらず、現在のように、全国津々浦々に郵便配達のルートが拡張されるようになるには、前島の登場を待たなければなりませんでした。

 このように、当時の常識を大きく塗り替える事業を前島が成し得たのは、彼の“構想力”に拠るところが大きいと加来は考えております。この“構想力”を分析してご紹介することで、皆さまの日常生活やビジネスに活かしていただけたら、という願いを込めて著したのが本書です。この春、新社会人としてデビューされた若い方々にも、ぜひおすすめさせていただきたい1冊です。

 また、本書には、先述の大久保利通だけでなく、新1万円札の顔となる渋沢栄一をはじめ、坂本龍馬・勝海舟・伊藤博文・大隈重信といった、著名な歴史上の人物も多数登場いたします。彼らの存在が、あるいは彼らとの関係が、前島の人生や考え方にどのような影響を与えたのか、というところにもご注目いただけたらと存じます。

 加来の渾身の一作を、ぜひお手に取ってご一読いただけましたら幸いです。

【つちや書店 『明治維新の理念をカタチにした 前島密の構想力』】

                 (平成31年4月9日 加来耕三事務所 岡本あゆ美)

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