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歴史に学び、未来を読む

新著『紙幣の日本史』刊行のお知らせ!!

 来たる9月上旬、KADOKAWAより、加来の新著『紙幣の日本史』が、いよいよ刊行となります。

 今、“紙幣”と聞いて多くの方が思い浮かべるのは、「令和」と改元される直前の平成31年(2019)4月に発表された、新紙幣のニュースではないでしょうか。令和6年(2024)に、1万円札の肖像が渋沢栄一に、5千円札は津田梅子に、千円札は北里柴三郎に変更されることが公表されました。

 では、日本史をさかのぼってみると、これまでの紙幣にはどのような人物の肖像が描かれてきたのでしょうか。本書では、「明治」から「令和」にいたるまでの紙幣に描かれてきた全ての人物について、それぞれの生涯や人柄をコンパクトにまとめ、彼らが肖像に起用された経緯や時代背景とともに紹介しております。

 歴史の教科書にも出てくる聖徳太子・藤原(中臣)鎌足・楠木正成・岩倉具視・伊藤博文といった偉人たちや、ヤマトタケルノミコト・スサノオノミコト・オオクニヌシノミコトといった神話の英雄や神、現在の紙幣に描かれている福沢諭吉・樋口一葉・野口英世、そして、令和の紙幣を彩る3人にいたるまで、約30名の人物を取り上げております。

 なかには、戦前の皇国思想の影響によって肖像に選ばれた人物や、戦後にGHQの方針によって肖像に起用された人物などもいて、紙幣は時代背景と密接に関わっております。そのため、本書をお読みいただければ、単に紙幣の歴史を知るだけでなく、日本史をたどる楽しみも感じていただけるかと存じます。

 加えまして、肖像に描かれた人物たちの、知られざる一面にも本書は触れました。例えば、明治を代表する女性作家である樋口一葉には、実は“女”を利用するしたたかさもあったとか。また、現在放送中のNHK大河ドラマ『いだてん』において、政界・財界の大御所として描かれた高橋是清は、決して順風満帆なエリートコースを歩んだのではなく、非常に浮き沈みの激しいスリリングな人生を送っていました。こうしたエピソードも各所に交えておりますので、読者の皆さまに、新たな発見や驚きもご提供できるのではないかと思っております。

 「令和」という新たな時代が幕を開けた今こそお届けしたい、加来の渾身の一作を、ぜひ、お手に取ってご一読いただけましたら幸いです。

【KADOKAWA 『紙幣の日本史』】

                 (令和元年8月22日 加来耕三事務所 岡本あゆ美)

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