静岡県の藤枝市郷土博物館におきまして、ただ今、平成31年(2019)1月20日(日)までの、明治維新150年特別展「藤枝発! 駿河の幕末維新展」が開催されております。
突然ですが皆さまは、「駿府会談」という出来事をご存知でしょうか。NHK大河ドラマ「西郷どん」をになった方はご記憶に残っていらっしゃるかもしれませんが、新政府軍と旧幕府軍の戦い=戊辰戦争において、新政府軍の江戸総攻撃が計画された際、西郷隆盛(演・鈴木亮平さん)と勝海舟(演・遠藤憲一さん)による会談によって直前に回避され、江戸無血開城が実現しました。両者の会談に先立ち、勝海舟の使者として、藤本隆宏さん演じる山岡鉄舟が、西郷と駿府で面会しており、これが「駿府会談」と呼ばれるものです。
近年、江戸総攻撃の講和を実質的に決めた駿府会談の重要性が高く評価され、会談に臨んだ山岡鉄舟と、彼を推挙した義兄・高橋泥舟こそ、江戸無血開城の真の功労者であるという見方が発表されていると、本展の案内に記されておりました。
本展では、勝海舟・山岡鉄舟・高橋泥舟をはじめとする静岡ゆかりの人物を取り上げ、彼らの活躍や静岡藩の歴史などにスポットを当てて、数々の歴史資料を展示しております。駿府会談について、山岡鉄舟がのちに記録した自筆の資料をはじめ、15代将軍・徳川慶喜や高橋泥舟の書も公開されております。ご興味をお持ちの方は、ぜひ訪れてみられてはいかがでしょうか。
なお、加来が、本年1月より福井新聞紙上にて連載させていただいている、福井藩士・由利公正の生涯を描いた歴史小説『鸞翔ぶ』の挿絵をはじめ、数々の作品を加来に寄せていただいている中村麻美先生が描かれた、「山岡鉄舟 駿府会談」図も展示されております。こちらもぜひ、ご注目いただければと存じます。詳細は、以下よりご覧くださいませ。
(平成30年11月13日 加来耕三事務所 岡本あゆ美)