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歴史に学び、未来を読む

福井新聞政経懇話会にて、講演を行ってまいりました!!

去る平成30年9月26日(水)、福井新聞社・風の森ホールにて、福井新聞政経懇話会第414回9月例会が開催され、加来が講演をさせていただきました。

 加来は、共同通信社が事務局をされている、政経懇話会の講師をすでに30年以上、務めさせていただいておりますが、福井新聞政経懇話会には特別な思いがあったようです。なにしろ、本年1月から加来は、福井新聞紙上にて、福井藩士・由利公正(前名・三岡石五郎)を主人公とした歴史小説『鸞翔ぶ』を連載させていただいております。評伝を中心とした加来の著作活動の中で、小説の形をとった執筆は久しぶりであり、新聞連載としては、10年以上前の『夕刊フジ』での連載(のちに『非常の才―細川重賢藩政再建の知略』として講談社より刊行)以来ではないかと思います。
 加来は常日頃、評伝の調査・分析の難しさに比べ、よく調べもしない、うそばかりの歴史小説は書くのが楽だ、という暴言を述べているだけに、今回の『鸞翔ぶ』には神経を使っているようです。楽だと申すわりには、普段の執筆の3倍は時間をかけております。
 それだけに、加来はこの度の福井新聞政経懇話会にお招きいただき、いつも以上に話に熱が入ったようです。

 加来は、「未来は過去と現在をつなぐ線上にしか存在しない。未来は過去の中にある」と述べ、歴史を学んで未来に活かすこと、特に、結果だけでなくプロセスを学ぶ必要があることを、具体的に話させていただきました。
 また、本年が明治維新150周年であることに絡めて、明治維新の始まりはペリー来航ではなく、アヘン戦争であるということにも触れました。清国がイギリスに敗れたのは封建制を取っていたからであり、日本も同様の幕藩体制であることに危機感を覚え、国をひとつにしようとする思想が生まれた流れをお話し、その命題に向かった人物として、NHK大河ドラマ「西郷どん」の主人公である西郷隆盛や、その主君であった島津斉彬についても言及いたしました。
 福井に関する話題としましては、幕末の越前福井藩が企てた「挙藩上洛計画」を挙げ、福井という土地は保守的でバランス重視であるがゆえに、この計画が頓挫してしまった、という加来独自の見解を述べさせていただきました。もし実現していたら、薩長ではなく越薩同盟ができ、福井がイニシアチブを握って明治維新を行い、世の中は変わっていただろう、ともお話させていただきました。

 当日の様子は、9月27日(木)付の福井新聞でも紹介してくださっております。
お招きくださった福井新聞社の皆様、政経懇話会にお越しくださった多くの方々に、心より感謝を申し上げます。

(平成30年10月14日 加来耕三事務所 岡本あゆ美)

 

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