令和2年(2020)4月30日、論創社より、「立川文庫セレクション」シリーズ第7弾『後藤又兵衛』(著・野花散人)が刊行となりました!
思い起こせば、平成30年(2018)12月に第1弾の『西郷隆盛』が刊行されて以来、好調なシリーズ刊行です。
そもそもこのシリーズは、明治末から大正期にかけて爆発的な人気を博し、200点ほど刊行されました、いわゆる〝書き講談〟のシリーズ「立川文庫」を、論創社が総力をあげ、本文総ルビにて復刻させたものです。
ありがたいことに、加来はこの「立川文庫セレクション」を通して、すべての解説を執筆させていただいております。カバーの帯にも、加来の文章が……。
論創社のシリーズ第7弾となる本作の主人公・後藤又兵衛は、戦国後期に活躍した戦巧者の武将です。
黒田官兵衛の子飼いとして戦場を駆け巡り、息子の長政の代まで黒田家に仕えました。
豊臣秀吉の朝鮮出兵や関ヶ原の戦いなどで、数々の戦功を挙げながら、その豪傑無頼ぶりゆえに長政と対立し、主家を離れます。
そして慶長20年(1615)、大坂夏の陣で戦場に散り、誇り高き武人として伝説の人となりました。それゆえ、大坂落城後も生きのび、秀頼を擁してもう一旗揚げるべく、九州へ逃れたとの伝説もあるほどです。
「立川文庫」は講談――すなわち物語であり、史実ではない創作の部分も多いのですが、作中では又兵衛が、縦横無尽に駆け巡り、大活躍いたします。
加来は巻末にて、実在の人物としての又兵衛について解説させていただいておりますので、皆さま、ぜひその豪傑ぶりを本書でご堪能いただければと存じます。
【論創社 立川文庫セレクション】
http://ronso.co.jp/cate/tachikawa_selection/
(令和2年4月30日 加来耕三事務所 小沢その恵)