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コミック版日本の歴史『戦国人物伝 龍造寺隆信』刊行のお知らせ!!

 来たる6月下旬、株式会社ポプラ社より、加来が企画・構成・監修いたしました、コミック版日本の歴史シリーズ70巻『戦国人物伝 龍造寺隆信』が、いよいよ刊行となります。

 原作は、コミック版日本の歴史シリーズでおなじみの井手窪剛先生であり、一方、作画は、本シリーズ初登場のかねた丸先生です。かねた丸先生は、平成19年(2007)に「マガジンGREAT」(のち「マガジンイーノ」)連載の『裏宗家四代目服部半蔵花録』(講談社/全7巻)でデビューされ、ダイナミックな画風を武器に、時代劇漫画を中心に作品を発表されております。

コミック版 日本の歴史70『戦国人物伝 龍造寺隆信』

 それにしても70巻まで、よくも続いたものです。読者の皆さまに、ただただ感謝の思いです。
 さて、本作の主人公は、前々作『立花宗茂』、前作『大友宗麟』に続き、九州の戦国武将である、龍造寺隆信(りゅうぞうじ たかのぶ)です。漫画化されたのは、はじめてなのではないでしょうか。

 肥前(佐賀県)の戦国大名・龍造寺家に生まれた隆信は、北九州に覇を唱え、「肥前の熊」と称された猛将として知られております。
 当時の九州は、多くの土豪や大名が争う激戦区でした。中でも、豊後(大分県)の大友氏、薩摩(鹿児島県)の島津氏、そして、龍造寺氏の勢力争いは、中国古代の「三国志」にも似た状況であり、いわば “九州三国志” と呼べるような様相を呈しておりました。
 幼い頃から荒くれ者だった隆信は、龍造寺家の当主となってからも、家臣の信用を得られなかったり、家臣の叛逆にあって肥前の地を追われたりと、苦難の日々が続きます。ですが、家臣にして義兄弟でもあり、のちに佐賀藩の藩祖となる鍋島直茂の活躍もあって、隆信は、北九州に壱岐・対馬を加えた「五州二島の太守」となります。
 龍造寺家の最盛期を築いた隆信は、島津氏との決戦で生命を落としますが、隆信や鍋島直茂の魂や生き方は、武士の心得を記した書物である佐賀論語『葉隠』の中に息づき、今に伝えられています。

  武士道とは死ぬことと見つけたり
  (武士道とは、いつでも死ねる覚悟である)
  二つ二つの場にて早く死方に片づくばかりなり
  (生き延びるか死ぬかの選択を迫られた時は、死ぬ覚悟をした方が、かえって生き残れるものだ)

 本作をお読みいただければ、龍造寺隆信の生涯や人柄を、コミックならではの分かりやすさで、学ぶことができるかと思います。

 なお、上記の “九州三国志” に関しましては、先にご紹介した通り、『立花宗茂』と『大友宗麟』のほか、『島津義弘』(37巻)も既に刊行されております。併読を賜われますと、戦国九州の覇権争いについて、さらに理解を深めていただけることと存じます。

 本来の読者であるお子さまはもとより、お子さまをお持ちの保護者の方々、社会人の方でも、歴史が好きな方であればどなたでも楽しんでいただけますので、ぜひ、お手に取ってご一読いただけますと幸いです。

【ポプラ社 コミック版日本の歴史『戦国人物伝 龍造寺隆信』】

                 (令和元年6月18日 加来耕三事務所 岡本あゆ美)

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