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コミック版世界の伝記『嘉納治五郎』刊行のお知らせ!!

ただ今、出版ラッシュを迎えております! 先日ご紹介させていただきました、コミック版日本の歴史66巻『戦国人物伝 大谷吉継』に続きまして、株式会社ポプラ社より、加来が監修いたしました、コミック版世界の伝記『嘉納治五郎』の見本も、弊社に届きました。まもなく、書店店頭にも並ぶことと存じます。つい1週間ほど前には、「学習まんが 歴史で感動!」シリーズの最新作『藤野先生と魯迅 海を超えた師弟の交流 日本と中国の絆』もご紹介させていただきました。弊社は今、これらの営業をめぐって、各方面との打ち合わせに、大わらわです。

 加来は長らく、前述のコミック版日本の歴史シリーズ(現在66巻)の企画・構成・監修をさせていただいておりますが、この度、大変ありがたいことに、コミック版世界の伝記シリーズを、初めて手がけさせていただく機会に恵まれました。この1冊を、新たな読者の皆さまにお届けできますことを、加来は大変喜んでおります。
 作画は、コミック版日本の歴史シリーズの『本多忠勝』『上杉謙信』『小松帯刀』もご担当いただいた、かわのいちろう先生です。原作は、加来とは切っても切れない名コンビの、しずかかおる先生です。

 本作の主人公は、江戸末期から昭和を生きた、柔道創始者にして教育者の嘉納治五郎――。
 摂津(兵庫県神戸市)に生まれた治五郎は、明治政府に仕えていた父の影響もあり、幼い頃から、英語やドイツ語などの語学に励み、東京外国語学校を経て、東京開成学校(現在の東京大学)に進学しました。
 また、かねてより、自身の小柄な体格のせいで、力の強い仲間たちにいじめられていたことを悔しく思っていた治五郎は、非力であっても強い者に勝てるという柔術を学びたい、と思っていました。そのため、複数の師匠を自ら探して師事し、柔術を深め、ついには、治五郎独自の「講道館柔道」を確立していきます。

 のちに治五郎は、アジアで初めて、国際オリンピック委員会の委員となり、日本が初参加したストックホルムオリンピックには、自身も団長として参加しました。こうして治五郎は、柔道だけにとどまらず、日本のスポーツの発展にも大きく貢献しました。

 また、教育者としても活躍し、高等師範学校(現在の筑波大学)の校長心得も務めました(筑波大学のキャンパス内には今も、治五郎の銅像が建っております)。
 加えて、中国人留学生のための亦楽(えきらく)書院=のちの弘文(こうぶん)学院も開きました。やがて文学革命の旗手となる魯迅も、ここで治五郎に学んだといいます。余談ながら、こちらのエピソードは、前述の『藤野先生と魯迅 海を超えた師弟の交流 日本と中国の絆』(ポプラ社刊)にも描かれております。

 このように、柔道・スポーツ・教育分野の発展に尽力した治五郎は、「柔道の生みの親」「日本体育の父」とも呼ばれております。

 2020年の東京オリンピックを控えた今、この1冊を通して、日本の国技といわれる柔道やオリンピックの歴史に触れてみてはいかがでしょうか。きっと、東京オリンピックが待ち遠しくなること、間違いなしですよ! お子様をお持ちの方はもとより、社会人の方も、ぜひお手に取ってご一読いただけますと幸いです。

【ポプラ社 コミック版世界の伝記『嘉納治五郎』】

(平成30年11月13日 加来耕三事務所 岡本あゆ美)

 

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